予防歯科とは?できることや基本的な診療の流れ、費用と通院頻度について
こんにちは。千葉県野田市にある歯医者「R歯科・矯正歯科クリニック」です。

「歯医者に行くのは歯が痛くなってから」と考えている方は少なくありません。
しかし、歯を健康に保つためには、虫歯や歯周病になってから受診して治療を受けるのではなく、これらのトラブルの発生を防ぐことが重要です。そのため、近年注目されているのが予防歯科です。
本記事では、予防歯科とは何か詳しく解説します。予防歯科で行われることや実際の診療の流れ、費用や通院頻度についてもご紹介します。お口の健康維持に関心のある方は、ぜひ最後までご覧ください。
予防歯科とは

予防歯科とは、虫歯や歯周病になる前に定期的に検査やケアを行う取り組みです。従来、虫歯や歯周病など歯に問題が起こってから治療するのが一般的な考え方でしたが、予防歯科では、お口のケアを行って虫歯にならないように予防します。
予防歯科は、北欧のスウェーデンやアメリカでは一般的な取り組みです。日本ではまだあまり浸透していませんが、少しずつ注目を集めています。
なぜ予防歯科が重要なのか

予防歯科が重要な理由は、おもに3つです。
- 虫歯や歯周病を予防できる
- 治療にかかる費用を抑えられる
- 全身の健康を維持できる
予防歯科が私たちの健康にもたらす影響について解説します。
虫歯や歯周病が予防できる
予防歯科による定期的なケアで、虫歯や歯周病から大切な歯を守れます。また、定期的な検査によって、初期の虫歯や歯周病も発見できるでしょう。基本的に、どのような疾患でも早期に発見できれば治療の負担を減らせます。
虫歯や歯周病が進行する前に発見できるので、痛みをともなう治療が必要になりにくいでしょう。治療の負担だけでなく、治療にかかる費用の負担も軽減できます。
予防歯科の場合、診療時間は短いですが、虫歯や歯周病の治療は複数回の通院が必要になることがあります。虫歯や歯周病を予防すれば、通院にかかる時間などの負担も減らせるのです。
治療にかかる費用を抑えられる
予防歯科を行うことで、将来の治療費用が抑えられます。虫歯や歯周病が重症化すると、外科的な処置が必要になるなど治療費が増大する傾向があるためです。
痛みをともなう深い虫歯の場合、レントゲンで状況を確認し、麻酔をして歯の神経を取って被せ物をするのが一般的です。その場合、治療が高額になることが多く、何度も通院が必要です。
定期的な予防ケアで口腔トラブルの重症化を防げば、治療費用を抑えられるのです。
全身の健康を維持できる
予防歯科は歯の健康だけでなく、全身の健康維持にも重要な役割を果たします。口の中で炎症が起こったり、細菌が増えたりすると、菌が体内にも広がる恐れがあります。このため、さまざまな健康トラブルを引き起こす可能性が高くなるのです。
歯周病は、心臓疾患や脳梗塞、糖尿病といった深刻な病気に繋がる可能性が示唆されています。また、歯周病などにより自分の歯が少なくなってしまうと、認知症になる可能性が2倍近く高くなることもわかっています。
予防歯科を取り入れることは、健康寿命を延ばすことに繋がるのです。
予防歯科でできること

予防歯科では、おもに以下の5つの取り組みを通して、健康な歯と口腔を維持します。
- 口腔内診査
- クリーニング(PMTC)
- スケーリング
- フッ素塗布
- 口腔ケア指導
それぞれ解説します。
口腔内診査
まずは、口腔内診査をして、虫歯や歯周病が発生していないか、発生する兆候はないかを調べます。レントゲン撮影やお口の中の細菌検査、かみ合わせのチェックなどを行います。
定期的に受診している場合は前回の状態と比べられるので、虫歯や歯周病の早期発見が可能です。
クリーニング(PMTC)
PMTCは、歯科医師や歯科衛生士が行う専門的な歯のクリーニングのことです。専用の器械を使用し、通常の歯磨きでは除去できないプラーク(歯垢)や歯石を取り除きます。特殊な器具や薬剤を使用し、歯面を滑らかに仕上げます。
クリーニングによって歯の表面が滑らかになると、プラークが付きにくくなり、虫歯や歯周病などを効果的に予防できるようになります。
スケーリング
スケーリングにより歯石を除去し、健康な歯茎を保ちます。放置されたプラークは歯石となり、普通の歯磨きでは取り除けない状態になります。
歯石の表面は粗造なので、さらにプラークが溜まりやすくなります。そのため、歯周病を引き起こす可能性が高くなります。
スケーリングによって歯石をしっかり取り除くことは、歯周病予防に欠かせません。
フッ素塗布
PMTCやスケーリングなどのクリーニングのあとは、虫歯になりにくい歯を保つためフッ素を塗布することがあります。フッ素は歯の表面(エナメル質)に働きかけ、虫歯菌から歯を守り丈夫にします。
傷ついた歯を修復する働きもあるので、初期の虫歯であれば元の健康な状態に戻せる可能性もあります。特に、虫歯になりやすい方に非常に有効な予防処置です。
口腔ケア指導
正しいブラッシング方法など、口腔ケアの方法を指導します。健康な歯を保つには、毎日のケアが欠かせません。
歯の形や歯並びなど、お口の中の状況は患者様それぞれ異なります。磨き方にも癖があるので、一人ひとりに合わせたブラッシング方法や、口腔状態に合わせたケアアイテムなどをアドバイスします。
予防歯科の基本的な診療の流れ

予防歯科の診療は、患者様の状態や歯科医院によって異なる場合があります。ここでは、一般的な流れをご紹介します。
- 問診・カウンセリング
- 口腔内検査
- クリーニング(PMTC)
- フッ素塗布
- 口腔ケア指導
- メンテナンス計画
まずは、問診票の記入や医師による診察を行います。その後、レントゲン撮影や歯周ポケット検査、口内の写真撮影、噛み合わせの検査などを行い、口の中の状態を詳細に確認していきます。
次に、クリーニングを実施して歯垢・歯石を除去します。口内がきれいになったら、虫歯や歯周病を予防するためにフッ素塗布を実施する医院が多いです。
クリーニングの際に磨き残しの状態などを確認し、ブラッシング指導も行います。患者様の状態に合わせて、磨き方やツールの選び方のアドバイスをします。
最後に、予防ケアを継続するための計画を立てます。具体的には、定期検診の間隔を決めたり、次回の受診日を決めたりして終了です。
予防歯科の費用と通院頻度

予防歯科の費用や通院頻度は、歯科医院によってさまざまです。患者様の状態に応じて決められるためです。
ここでは、一般的な予防歯科の費用の相場と、推奨される通院頻度についてご紹介します。
予防歯科の費用
予防歯科の費用は、保険診療か自由診療(保険外診療)かによって異なります。予防を目的とした診療は、基本的には自由診療になり全額自己負担です。
しかし、歯石が多く歯周病のリスクが高い場合や、歯ぐきの手術後などは、歯周病治療として保険診療で受けられるケースがあります。保険が適用される場合の費用は、1回あたり3,500円程度が目安です。
自由診療の場合は、それぞれの歯科医院が独自に施術内容や料金を決めることができます。相場は5,000円〜2万円程度です。歯科医院によって、独自のメニューやコース料金を設定していることもあります。
予防歯科の頻度
予防歯科は、一般的に3ヶ月に1回程度の通院が推奨されています。歯周病と診断された方や、唾液が少ない体質の方などは、1〜2ヶ月に一度の通院が推奨されることもあります。
まとめ

予防歯科とは、お口のケアを行って虫歯や歯周病などになる前に予防する取り組みのことです。予防歯科によって定期的なケアを続ければ、虫歯や歯周病を防げます。将来の治療費用を抑えるだけでなく、全身の健康を維持することにも繋がるでしょう。
痛みを伴う治療や高額な治療費が必要になる前に、予防歯科で大切な歯を守りましょう。
予防歯科を検討されている方は、千葉県野田市にある歯医者「R歯科・矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、インプラント治療やマウスピース矯正(インビザライン)、小児歯科、ホワイトニングなど、さまざまな治療に力を入れています。ホームページはこちら、Web診療予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。